計算力について

他の学問や技術でも計算力という言葉を使う場合もありますが、一般的な計算力は、算数や数学において、四則演算や指数、対数の計算、微分積分等の計算を「正確にあるいは速く正確に行えるか否かを表す学力の指標」としてのものですが、この「正確に」がとても大事な内容です。

計算機(電卓やコンピュータ)を使うようになり、計算は正しい数式を入れれば「速く正確に」なりましたが、その入力は人間がするものです。人間が入れる数字、あるいは加減乗除などのボタンを間違えれば、正しくない答えになる(正確でない)ということが見落とされがちになっています。(入れた数字や加減乗除などが間違っていなければ、計算機は正しい答えを素早くだします。) つまり、その結果の数字を見たときに、その入力者の人間の数感覚次第では、残念ながら答えがあっているかどうかについてはわからないままですね。具体的には0が多かったり少なかったりする桁間違いなどがありますね。

そろばんでもすべての方法でこの感覚を磨くことは難しいのですが、少なくも桁の把握や概数の把握などは訓練されることで習得されてきます。暗算力を鍛えると筆算の計算間違いも見抜けるようになってきます なぜ、そろばんを習うのかの一つの理由にこの感覚を高めるということがあります。数字に対する抵抗をなくす、計算の答えについて間違っていないことについての感度を上げる、これは電卓、携帯に頼ってしまっている現代においてとても重要なことと思いますがいかがでしょうか?