そろばんを習う目的を質問されることがあります。それを考える上で、前回のコメントで種目別に鍛えられる能力に少しふれましたが、そろばんの効用については、日本珠算連盟のホームページ、(http://www.shuzan.jp/gakushu/koyo/)にまとめられています。詳しくは、サイトをご覧いただければと思いますが、項目として6つが挙げられています。
「注意深く観察する力」 「イメージやヒラメキの力」 「記憶する力」 「集中する力」 「情報を処理する力」 「速く聴き・速く読む力」 どれも、生活していくためにも、当面の勉強のためにも大事な力ですね。これらの能力の基礎を向上させ、勉強や日常に活かすことがそろばんを学習する一つの目的になるのではないでしょうか?
さらに、科学的に分析された研究で、そろばんの上級者が暗算をしている時の脳は、右脳が活発に働いています。右脳は、「直感や創造性、芸術性、イメージ、ひらめき」などのときに使われ、さらに長期記憶脳と呼ばれるほど情報を記憶する力が優れており、瞬間的に大量の情報を記憶したり、処理する能力を応用すると、速読や計算機を使わない暗算などができるようになるそうです。
そろばんは、「これらが鍛えられる技術」ということから有益性が見直されているのです。時期としても、脳の基本的な部分が形作られる幼児期から小学校の低学年のタイミングが、特に有効ということからも、できるだけ早くに始めることがやはり大事ですね。