三手の読み

今回は、そろばんとは直接関係しませんが、将棋界で中学生が昨日、28連勝という30年ぶりの記録更新をしている話題でにぎわっています。小学生時代に将棋をしていたものとしてはとても楽しみでもあり、将棋という頭脳ゲームのブームの再来があるとよいですね。また、将棋界だけでなく、スポーツの世界でも最近の10代の活躍には目を見張るものがあります。そろばんの場合にも10代前後はとても能力が開花する時期です。以下の先読みのことと伸びる時期というのも大事で、その時にそれをやっているかどうかということですね

ところで、将棋の言葉の中に、「 三手の読み 」というものがあります。それは、将棋の一手一手のやり方の『 読みの基本的な考え方で、「自分がこう指す。すると相手はこう指してくる。そこでこちらはこう指す」というように、三手先まで読んで次の一手を指すこと。故原田泰夫九段の言葉(日本将棋用語事典より)』です。この2番目の「相手がこうさしてくる」が大事なことですね。ここがで、自分本位(自分勝手)の人はなかなか将棋が上手くなれない常に自分中心で行動を考えるので相手の動きが読めないからです)のはよくわかりますね。これはすべてに共通しているようにも思っています。

何かをうまく進めるためには、「まず自分の目(1つ目の目)で見て考える、そして相手の目(2つ目の目)で見て考えて相手がどうするかを考える、その上でさらに良いほうへ進めるための次の手を事前に考えておく(1つ目の目で、あるいは客観的な3つ目の目で)」ということです。しかし訓練をしないと、この相手の目で見ることが残念ながらなかなかできないものです。サッカーのドリブルのフェイントのときにそれを仕掛けてくるのではと読んで動くとボールを奪えた経験や、野球のバッターの時に直球が外角にくると読んで上手くヒットを打った経験などはありませんでしょうか?相手がある場合に常に2つ以上の目で見ることができれば上手くいく可能性があるということですね。先見力も大事な時代にこのテーマはとても面白いですね。

そろばんチャレンジ2017神奈川

昨日、5月28日(日)に川崎商工会議所のKCCIホールにて「グランプリジャパン2017神奈川大会(そろばんチャンピオン2017、そろばんチャレンジ2017」)が盛大に行われました。教室からは、クラス別大会のそろばんチャレンジ大会に昨年同様の13名(SⅠ、SⅡ、SⅢクラスに参加)が参加しました。はじめての競技会参加者も4名いました。これだけたくさんのそろばん学習者が一堂に会してというのはとても見ごたえがあったと思いますし、参加者の人にとっても良い経験になったのではないでしょうか?

参加メンバーの結果は、SⅢクラスの読上算競技に2人、読上暗算競技に1人、フラッシュ暗算競技に1人、SⅠクラスのフラッシュ暗算競技に1人で、今年は昨年とは逆に全川崎で入賞のメンバーで臨んだSⅡクラスが激戦で、入賞なしとなりました。普段通り得点がとれていれば入賞できたかもというものや、選択種目のあと5点、10点や選択種目次第では入賞できたというようなものも多数ありました。参加者は、これからの努力次第で、来年も参加できますので、また1年頑張ってみましょう。

競技会と運動会

先週、教室では「第21回全神奈川通信競技大会」を行いました。半年以内の入学者を含めて8級程度ぐらいからのメンバー50名ほどが学年関係なく同じ問題に挑戦し、今の実力試しをしました。結果は1ヶ月後ぐらいで、第20回との連続参加者はどれだけ技能を向上させたかを確認することになります。多くのメンバーは技能向上していることは練習時に確かめられていますので結果は楽しみですね。ただ、良い結果がでればよいですが、ミスを連発したりして種目別の課題が見えるメンバーもとなりますので今後の練習目標を定めることにもなりますね。

ところで、地域では「 運動会のシーズン 」で体力的にも先週はバテ気味の人も見受けられました。特に、20日は猛烈な暑さの中でのイベントでした。今年は、3つの小学校まで応援に行けました。(時間の制約もあり、行けなかった学校の人はごめんなさい)皆さんとても楽しい笑顔で一杯でした。毎年ですが、生徒の足の速さやリズム感の良さなどいつもと違った面をみることができ驚きと感心するとともに、とても若いパワーのエネルギーに圧倒されますね。

習慣化こそ大事

習い事関係の記事を読むとどれにも共通する内容として「 習慣化 」があります。東大生の1/3が公文を習っていたという内容でも体系化された問題をレベルに応じてやり続けたこと、毎日のように宿題をこなす習慣が小さい時から身についたことがとてもよかったようですね。他の塾系のところの学習カリキュラムも体系化されているところも多く、最低限の努力で学習力があがることと、日々の学習が習慣化されたことや読書習慣などがとても大事なことのようです。

さて、今、教室では今年、あるいは昨年から入学の年長さんから3年生ぐらいの生徒が算数の基本を学ぶ教材(基礎学習練習帳:エジソンクラブの新村先生の教材)を持ち帰って毎日数ページ、自宅学習として取り組んでいて、5冊たまるとプレゼントを選べることも理由ですが、教室に来た時には次の新しい教材を持ち帰っています。「学習の習慣化と数のセンスを磨くこと」が目的ですが、学校の算数が楽しいという声が1年生の生徒から伝わってくるようになっておりそろばんでの数のセンスや計算力と算数教材での文章力がアップすれば低学年で算数を嫌いになるということは無くなりますね。さらに合わせて、そろばんの問題を自宅で自主的に取り組む生徒が多くなってきており「自分から机に座って学習する習慣」をつけているようで今後が楽しみですね。

付け加えて、新しいことを学び続けることと同様に「 反復学習 」も大事なことです。最近は「反復学習」の必要な「漢字の練習や単語の練習」などもおろそかになっており、「かけ算九九」も大学生になっても覚えていないなどという話が伝わってきておりとても残念な状況ですね。何事も継続することで身につくことがありますが、そろばん教室をしっかり学習し卒業する生徒に「かけ算九九」を覚えていない生徒はいませんので、これも「 反復学習の効果 」でしょうね。

全川崎珠算競技大会で大健闘

昨日4月16日()に、「 2017年全川崎珠算競技大会(オール川崎) 」が、川崎商工会議所のKCCIホールで朝10時から開催され、教室からは最終、小学生6名、中学生3名の計9名の選抜者が参加し、実力試しをしてきました(150人参加)。結果は、予想以上の大健闘で、小学生の部個人総合競技の3位枠に1名、入賞枠に2名、読上暗算競技の入賞枠に1名、読上算競技の2位枠に1名、3位枠に2名中学生の部個人総合競技の入賞枠に1名、読上暗算競技の3位枠に1名、読上算競技の3位枠に1名、入賞枠に1名計のべ11個の賞に入賞しました。2人は、3つの競技それぞれに入賞しました。大変よく頑張りました。教室では必ずしも競技会の練習をしているのではありませんが、日々の努力をすれば報われるということですね。おめでとうございます。来年も頑張ってみましょう。今回、入賞を逃したメンバーも優秀な同じ学年くらいのメンバーの姿を見てよい刺激になったのではないでしょうか?

ところで、この競技会は毎年上位のレベルがアップしています。今年も小学生の部では昨年よりも種目別の時間が短くなったにもかかわらず、400点満点が5人(昨年4人)もあり、同点決勝となりました。小学生は、日商3級レベルの問題をかけ算20題、わり算20題、見取算10題を本来の時間の半分の5分ずつ、見取暗算10題を1分でですので、いかにレベルが高いかがわかります。(中学生は日商2級、高校大学一般は1級レベル)さらに、入賞者の中には小学低学年の2年生で355点、3年生が395点を筆頭に6人もいて堂々と4~6年生に対抗しています。学年は全く関係ないですね。速さと満点近くを取る正確性が必要とされる競技会内容ですので上位者は見事ですね。

「いかに早く正確に計算するにはどうすればよいか」をこういうイベント型の競技会に参加したり、あるいはその練習をすることで技能向上の目標としてほしいと思います。「計算は合わなければ価値が半減する、あるいは無くなる」ということをしっかりと押さえることが大事です。教室での次の競技会は教室で参加できる「第21回全神奈川通信競技大会(スピード)」です。45名の参加予定ですので、連続参加者の何人が前回より100点以上アップさせるかも楽しみですね。

 

新学期開始、4月検定結果から

4月に入り、地域の桜も満開となっています。今年は寒い陽気で長い間咲き続けていますね。ところで、世の中ではスケートの浅田真央選手の選手引退宣言の驚きなどもありましたが、教室では先週の教場検定に全体の半数以上が珠算検定の受験申込みだったこともあり、学校の春休み期間でも各自それぞれが精一杯頑張ってきました。今日が合格者の発表日で、4月検定の結果を教室にはり出しています。

結果は、全体としてはとても良い成績で、特に、珠算は全体で7割以上の合格率で、今回も準1級に2名、準2級に1名の合格者ほか、4級は全員合格、5級は3人、6級では1年ほどぶりに満点合格者がでました。前回コメントの7級以下の18人は3人があと少しで合格点に届きませんでしたが、15人が合格し、進級します。その中の9人の今回初めて受験の新年長から新3年生は、9級あるいは10級に全員合格でした。今年1月入学の3ヶ月目での受験者もいましたので、大変よく頑張りました。

また、他の種目では、暗算では、今回も暗算1級の合格者、読上暗算では3年生の読上暗算1級の合格者がでました。段位の読上2種目の受験者もどちらも昇段しました。また、昨年6月入学で10ヶ月目の新3年生がオール6級になる四種目同時合格もあり、全体としても着実にレベルを上げていることが確認できています。多くの人がとてもよいスタートダッシュとなったかもしれませんね。次は、16日の日曜日から競技会が3つ続きます。こちらでもよい成績がとれるように頑張ってみましょう。*下の写真は教室の前の道の桜です。毎年見事に咲きます。

反復トレーニングで技能アップ

3月のこの10日間ほどは成果にバラツキのある読上種目のトレーニングに時間を使いました。2部・3部の時間では様々な問題を繰り返し挑戦しましたので、まじめに取り組んだ人は次の検定から結果がではじめると思います。多様な問題での反復トレーニングこそが大事ですね。4月の全川崎珠算競技大会の10名の参加メンバーの練習にもなりましたね。

ところで、今度の「4月検定」では今年の1月から始めた2年生を含む、ほぼ昨年・今年入学の 年中から2年生メンバーの大多数の18人 が、珠算7級~9・10級検定に臨みます。これだけ同時に受験することは教室でははじめてかもです。4月には1学年上になりますので、新年長~3年生ですが、4月スタートから良い結果となればよいですね。既に練習では毎回合格点をとれている人がほとんどです。集中力をアップさせることとやり方や基本を忘れずにですね。ここでも基本習得のための反復トレーニングが重要ですね。

一方で、どのようにものでもですがまじめにやろうとしなかった人は成果が遠いことになりますね。1部の時間のメンバーの10の合成・分解やかけ算・わり算のやり方の基本の習ったことを素直にまねない(まねられない)、覚えない人は時間がかかってしまいますね。性格面からのものや個人差は仕方のないものですので、あとは諦めないこととかけられる時間ですね。

28年度優良生徒表彰式典(3月5日)

3月5日()に武蔵小杉の中原市民館で、川崎珠算協会所属の珠算教室・塾生の28年度の「優良生徒表彰式典」が盛大に行われました。 教室からは1名欠席で10名が表彰(教室の選考基準は五種3級以上を1年間に1つ以上昇級又はそれに準じた成績や競技会成績などから選考)されました。 フラッシュ暗算に始まり、日本珠算連盟表彰、川崎珠算協会表彰、四種段位・1~3級の表彰、そして四種段位取得メンバー6人の模範演技、そして抽選会という流れでした。1年間の成果のまとめとして、あるいはこれからの目標をイメージする場でもあり、これが珠算学習の最後となる人もいるイベントでした。

バランスよく珠算の種目(珠算・暗算・読上算・読上暗算&フラッシュ暗算)を習得した努力結果でもあり、表彰された皆さんをほめてあげたいと思います。また、来年にも是非もう一つ上の四種(五種)取得で表彰を目指してください。

*協会表彰と本部表彰

*観客席も満席でした。

2月検定結果と近況

2月検定の教場検定の結果は先週に、試験場検定は今日に発表となりました。今回は、珠算4級以下はほぼ良い内容でしたが、暗算上級、読上種目の上級と試験場検定の珠算の上級は苦戦でした。まだ、自分自身の弱みの克服や穴を埋められませんね。やり抜く力不足の感ですね。しかし、全体としてのレベルはアップしている印象です。個別には、2年生の珠算3級合格(2名)久しぶりの読上2種目や暗算での段位取得者(中2)がでています。よく頑張りました。

また、教室で先週には「満点チャレンジ(合格級をハンディ有り時間で満点に挑戦、珠算は種目別制限時間)」への挑戦でした。結果は全員の成績が一覧表で張り出されています。珠算3級の挑戦者や暗算2級、3級、4級の挑戦者の多くはとても良い成績を出しています(一定レベルはほぼ満点が取れる正確性があるということ)。数名の問題児?は種目別にスピードアップと正確性アップの個別トレーニングになります。自分の弱点種目が明確になりますので、このタイミングにその点を強化し次の段階にステップアップですね。

また、1部の初級の時間の全体トレーニングがだいぶレベルアップしてきています。やさしい問題で「ケタと数感覚」を鍛えています。年中さんから2年生までが中心ですが、この内容は既に何人もに成果が見えてますが、いずれ結果がでてくるものと思っています。2部、3部では普段できない読上種目の練習なども取り入れています。型にはまらずに応用力のある本当の力を身につけてほしいですね。

21世紀の読み・書き・そろばん?

ここのところの週刊誌には興味あるテーマが多いですね。先月1/21号の週刊ダイヤモンドの「 天才・奇才の作り方 」も面白いテーマでしたが、それ以上に、昨日発売の週刊東洋経済(2/11号)は、『 21世紀の読み・書き・そろばん  「食える子」を育てる 』という表題でしたので、早速(といっても今日火曜日になってしまいましたが)、駅の売店で購入と思いましたら既に売り切れで、大きな書店に行き購入することになりました。とても関心あるいは気づきのある内容がたくさんありました。機械の自動化の次に、AI(人工知能)によって職業が奪われていく時代にどのようにしていけばよいかのヒントになるものがありますね。

また、『 学力だけでは十分ではない「 習い事で非認知能力を伸ばせ 」 』は納得ですね。コロンビア大学の調査(1万1千人)で、習い事や地域活動などを2年以上続けた人は成人後、高学歴高収入になっているデータもあるようです。確かに以前から伝えています「やり抜く力」のものもとになっている「勤勉性、意欲、忍耐力」などはやはり習い事で身につくものが多くあります。例えば、すぐにやめない、あきらめない、新しいものや高度さへ挑戦する、できるまで続ける・やり遂げる(やり遂げた)経験などの学力とは違う能力を培うのには習い事は大事なことかもしれませんね。いかにして差別化できる「人間力」を高めるか・・・。(AIだけでなく、STEM(サイエンス・テクノロジー・エンジニアリング・マスマティクス)、アクティブラーニングなどから。)

今、「 習い事選び 」あるいは将来、小中高大の難しい受験などを検討されている方は是非ともこのようなものも参考にしてみてもよいかもしれませんね。その際に幼少期や小学期のどのタイミングにどのような習い事を始めるか、あるいは選ぶかは今はどのようなことも習える時代ですので、うまく組み合わせてみてはと思います。もし、その中で「 珠算(そろばん)、暗算 」も是非、選択肢の一つして一考してもらえればと思っています。