集中力

そろばんでは、「 計算力 」だけではなく様々な能力が身に付くものと考えています。 その中でも大きなものの一つは「 集中力 」ですね。 一つのことに12分間、あるいは30分間じっと取り組む姿というのは今の様々な刺激がある中ではなかなか身につけられないもののようです。 5分ともたないというのはよく見る光景ですね。

12分間というのは1級までの暗算の制限時間、30分間というのは1級までの珠算(そろばん)の制限時間です。終了するまで問題を解くことに集中して取り組む必要がありますので、その習慣が自然に身についていくことになります。 おしゃべりをしたり、よそ見をしたり、えんぴつであそびだしたりなど、それができない人は、なかなか技能向上ができずにいます。 しかし、そろばんの学習の「繰り返すという習慣」で徐々にできるようになってきます。それがそろばんを習う上でのメリットの一つと考えています。これは書道の字を書く練習を集中して繰り返していることも同様でしょうね。

さらに、読上算や読上暗算の種目では意識を集中して聞いていなければ読み上げられる数字を聞き逃してしまうことになります。ここでも「 集中力 」がとても重要になります。そのためか、集中力のない人の場合にはなかなか読上げ種目、特に、読上算が向上しないという結果もでています。

そろばんではこの「 集中力 」を高めるために必要な練習が毎回繰り返されますので、その効果は明確と考えています。 ところで、「 集中力 」というのは、多くの行動の基本の一つになるものと思います。たとえば、学校の勉強の学習するのに必要な基本能力でもあると思いますし、スポーツの瞬間的な技術を発揮するためにも必要な能力ではないかと思います。 集中力の有無がいろいろなところに影響するとなると、そろばんだけでなく、そういう能力が鍛えられることには是非とも取り組むことをお勧めしますね。