時間の壁とやり抜く力から

以前、「 3分→~20分・30分の壁 」の時間の壁や、「 やり抜く力 」についてのコメントを取り上げました。同様に感じている方もとても多かったようです。「一定時間集中して物事に取り組むことや、決めたことをやりきる(やり抜く)こと」ができない人がとても増えていることからとも言えるかもしれませんが、今後もこういう習慣がついてしまうといつも負け組みや逃げ組みになってしまう可能性があります。やはり、これは戒めるべき習慣ですね。良い意味での「勝ち逃げを目指す」ということでしょう。

付け加えると、周りの学校はすべて夏休みに入っています。休みの間はこれまでやったことのない初めてのことに取り組んだり、これまでマスターしきれていないことを特訓したりするのによい期間です。もし新しく体験できることがあったら是非とも挑戦してみてはと思います。自分の経験や知識のレパートリー(参照枠)を増やすことも大事なことです。そういう意味では、そろばんの夏休みの特別体験日を計画しなかったのは失敗だったかもですね。

ところで、「珠算(そろばん)」でも、制限時間の中でも一つの種目(例えば、かけ算・わり算など)を問題が最後まで終わらないのに時間途中でやめてしまったり目標の段級に到達しないまま珠算をやめてしまうなど最後までやり抜くことができない残念な人が少数ですがでてきてしまいます。 普段の練習時でも「半分でいい?」とか、今日は「この種目だけでいい?」とか日々のやるべきことをやらずに済ます人はなかなか合格することができないだけでなく、検定試験で失敗することも多数ですね。普段の姿勢が大事で、試験はそれほど甘くはないものです。 来週に8月検定があります。受験する人は最後までしっかりと努力すること(やりきること、やり抜くこと)を忘れずにですね

2016年全国あんざんコンクール(川崎)

7月4日~8日の週に教室で実施の「全国あんざんコンクール(川崎)」の結果が届きました。今年は、教室からは、小学校1年生から中学2年生までの22人(教室の過去最高参加者数)が挑戦しました。結果は、金賞5人(小2が1人、中1が3人、中2が1人)、銀賞16人、銅賞1人でした。選考時に前年の銀賞の最低点数が大会への推薦基準だったので、今年は川崎全体での参加者数が増加したことからは予想以上の結果ですね。

今回は、小学2年生の金賞入賞も素晴らしいですが、特に、現中学1年生は、市内の金賞11人の中で3人も金賞に入りました。これまで努力をしてきた結果ですので、是非とも暗算力を今後の様々なことにも活かしてほしいものです。

また、今回の参加者のほとんどは小学3年生以下は暗算4級~3級レベル以上、小学4年生以上は暗算2級レベル以上です。さらに今回の中には、昨年からそろばんを始めた2~3年生クラスでこの数ヶ月の短期間で一気にレベルをあげてきた人が何人もいます。暗算力は努力次第で急上昇しますので、小学生は来年には金賞へステップアップですね。

新入生も8月から腕試し

今年の新入生がそろそろそろばんの面白さだけでなく、ちょっと難しいところにぶつかり抵抗感もでてきたところですね。しかし、最初のしばらくの期間は、「じっと座って学習ができるようになること、数字に慣れる、数感覚を身につけること」が目的ですので、いやになってすぐやめるのではなく、個人差のある理解度は無視することでよいものです。いずれは問題なくできるようになるものですので。

ところで、当教室での最初のカリキュラムは、 「 そろばんの基本学習以外に、算数の教材で数字や計算の基本に慣れること、パソコンを使ってのテンキー入力での集中力をつけたり、フラッシュ暗算の初級練習でそろばんのイメージを頭の中でできるようになること、右脳開発教材で幼稚園や小学校とはちょっと違った発想に触れることなど 」、 新入生ははじめてのことばかりを取り組んで数ヶ月が過ぎています。その、そのはじめてのことを経験しマスターする刺激が大事なこととですね。(はじめてですので最初はできないのが当たり前です。) 個人差はありますが、半年から1年もたつと何の問題もなく次の段階の課題をこなせるようになっています。

早速、今年の前半に入学の人の中からは、この8月の検定試験から珠算の技量の腕試しが始まります。1~2年生以下ではそろばんの9・10級~8級程度、読上暗算の7級ぐらいからの検定受験となります。週2回の学習ならば速い方と考えています。はじめての検定は不安かもしれませんが、普段通りにですね。また、8月の夏季休暇明けぐらいからは入学時期にかかわらず1部の時間は全体でも次のステップに進みます。全体での新しい刺激がどのような結果になるかは毎年の結果から想像はつきます。とても楽しみですね。

試験場結果から・・・踊り場脱出

6月試験場検定(6/26)の結果を教室に張り出しました。その中で、日商珠算2級はなかなか合格できなかった2人(5年生、6年生)がとうとう合格です。おめでとうございます。2人は、「第19回神奈川県通信競技大会」でも、教室内の「満点チャレンジ」でもよい成績となっていましたので、この結果もうなづけますね。とはいえ、結果に結びつかない「 踊り場 」が長かったようにも思います。しかし、あきらめずに努力をし続けた結果です。よく頑張りました。何事も、1回や2回失敗し、一時的にモチベーションが下がったとしても、一度やろうとしたことは、やり遂げようと頑張り、すぐにはあきらめたり、やめたりしないことが大事ということですね。このことから、以下に以前の「踊り場」についてのコメントを再掲します。

踊り場について

・・・こういうこともぜひとも考えて欲しいですね。

覚えて、分かるまで繰り返す

「 なぜ今、説明したことを覚えていないのだろうか? 」と思ったことは、よくありませんでしょうか。ますます「覚える」ことが苦手な人が増えてきているように感じますが、そもそも「覚えることができない」のはなぜでしょうか?  「記憶の仕方・・・定着まで届いていない記憶」に問題があるようですね。テスト勉強の一夜漬けで覚えたことや、どのように書くかを辞書で調べて、書く練習をわずかしかしなかった漢字などでも似たようなことがありますね?

覚える」とは、「 今だけでなく、将来使うことまで考えた、繋がったものにすること 」がポイントです。その場しのぎの記憶はその時は大事かもしれませんが、消える記憶かもです。テストの穴埋め問題は、言葉を思い出すだけで終わりかもしれませんが、本来必要なことはそのような記憶ではないですね。また、技能の場合には、「やり方を覚えて様々な状況で、使えるようにする」ということです。テニスのやり方を覚え、大会に出て勝負する。囲碁や将棋のやり方を覚え、勝負をする。魚釣りのやり方を学び、魚を釣る・・・など。 目的は、その時のためではなく将来のためですよね。そろばんでもやり方を正しく覚えずただ量だけこなすはダメですね。「答えの合わない計算には意味はありません」よね。

そして、「分かるの段階」までいかにもっていくかです。一度聞けば忘れない、やったことを忘れない人はよいですが、ほとんどの人はそのようなことはないですので、他の人に説明してみるでもよいですし、実際に何度かやってみるでもよいですね。ここで大事なことは、無意識的、反射的にでてくるまで続けることです。納得した段階、腑に落ちた状態となればしめたものです。そのためには、ここでも「反復練習」もとても大事なことです。そして、自分なりのノウハウとして、しっかりと定着させること、それが必要ですね。