習い事で身につけられることから

体力や肺機能を鍛えるために「水泳」を習う、綺麗な文字を書けるように「書道」を習う、リズム感や音楽のセンスを上げるために「ダンス」を習うなど習い事によって習得されるものはそれぞれでたくさんあります。また、スポーツ系では体力だけでなく、将来選手として生きていく、ピアノやバイオリンなどは将来音楽家として生きていくなど先の内容は基礎的な能力のため、後者は将来の職業のためというものもありますね。子供の習い事は、どちらも考えたより幅広い基礎的な知識や能力や技能を経験させるためにとても大事なことですね。その中で基礎的な能力の習得のために学ぶ習い事の一つが「そろばん」です。

教室では、今年は例年以上にたくさんの問合せと体験そして入学が続いていて、その際に伝えている内容です。体験に来られる方の一般的な「そろばん」のイメージは、紙の上の計算問題を「そろばん」を使って黙々と入力し、計算している姿となっていますが、実際は「珠算」「暗算」「読上種目(読上算、読上暗算)」「フラッシュ暗算」のそれぞれの種目(それ以外の種目もありますが、当教室ではこの5種目)でその姿、内容が異なっています。当然、習得できる能力・技能も異なります。 単純に「計算する」ということだけでないことが大事な視点です。 以下に記載していますが、大きな数字に慣れる、少し難しい足し算、引き算、かけ算、わり算を紙も計算道具を使わなくても計算できる、人の話を聞くことにつながる聞く耳が鍛えられる、動体視力とつながる見たものを瞬時に計算できたり、記憶力の向上など」の能力が習得できる可能性があるのが「そろばん」という習い事です。

珠算」は確かに多くの方のイメージ通りですが、級が上がるに従って桁の大きくなる数字をそろばんに入れ、正しく計算する技能です。視点を変えると日商検定1級レベルならば例えば10桁の数字(例:1,234,567,890)を10口(個)の加算(足し算)や加減算など一般の人ならばこんな大きな数字をみたら嫌になる数字を小さな子供が普通にそろばんに入れています。つまり、大きな数字を見ても抵抗がなくなるという点は見逃せない内容ですね。次に「暗算」は、日商検定2級レベルになると、例えば、かけ算では2桁×2桁(例:65×43)の計算を平気で30問を4分間以内で頭の中で計算する技能(わり算なら4桁÷2桁)が習得されます。これぐらいが使いこなせたら日常生活や算数・数学での「武器」になりますね。

読上げ種目」は、読み上げられた数字をそろばんで計算する(読上算)か、暗算で計算する(読上暗算)かの違いですが、どちらも共通するのは耳で一回で数字を聞き取ることを要求され、「聞くという耳の能力」が鍛えられます。「読上算」では聞いた数字を一時的に覚えておく必要性もあることから聞いたものを「記憶する力」もつきます。「読上暗算」は、練習すれば2桁でも3桁でも、できる人は4桁以上でも数字を頭の中で加減算の計算する能力が習得できます。「フラッシュ暗算」では、耳で聞く読上げ種目とは異なり、目で見た数字を瞬時に頭の中で計算できる能力が習得できます。「集中してものを見るという目の能力」の訓練とも言えます。 このような技能をしっかりと反復練習をすることで是非とも将来まで使える他の人より一歩違った能力、差別化できる能力を「そろばん」で身につけてほしいと思いますね

 

やり方・時間の壁、そして・・・

やり方を覚えてそれを使う」は以前のコメントの通りですが、それだけではまだ足りないことがあります。それは「時間の壁」ですね。「一定の時間止まらずに一心不乱に取り組むことができるかどうか」ということで、一定時間集中できない、一定時間一つのことに取り組めないために、ゴールに到達できないという壁ということです。 すぐに止まる(やめる)、すぐに他のことを始める、すぐに話始める・・・など。まだ中級者以上でも修得できていない人はいますが、これも以前に3分→~20分・30分の壁・・・のコメントの通りですね。

3分→~20分・30分の壁

今年は、昨年の後半から例年のほぼ1年間に該当するとてもたくさんの新入生が早期に入学しましたので、いつもより早く今の段階で初級の練習時間の一部の時間はまずはこの訓練も一つの重要なテーマとなっています。珠算の下級の検定試験を受ける段階では20分間まず集中する必要性がありますが、それができるようになるためのトレーニングということですね。

さらに、ここでは「時間という要素」だけでなく、もう一つのポイントがあります。それは、「全ての問題を解くまで止まらない、全てをやり終えるまでやり続けるという習慣も身につけることも必要になります。終わらなくても気にならない、すべてをやらなくてもよいという習慣がつくと、いつまでたっても前進しない、物事をやり切れないそういう習慣がついてしまうからですね(負け組?の習慣)。 今は少しずつこの段階をクリアできる人がでてきていますので、その人から順次、レベルが上がっていくとなります。

昨年前半入学組は、年長さんからすでに多くの人がこの段階を突破していますが、後半組は4月検定から順次、このレベルに達した人から検定受験となっていきます。「そろばんの技能(やり方の理解の内容)の習得」とともに、「意志の力・気力などの力」がアップし始めているということでもありますので、能力向上がはかられている(成長できている)証明でもあり、とても重要なことですね。最終的にはそろばんの練習を続ける限り全員ができるようになっていきますが、何人が次にこのレベルに到達できるかとても楽しみでもありますね。

3月4日:平成29年度優良生徒表彰式典

3月4日()に武蔵小杉の中原市民館で、平成29年度(1月~12月)の「優良生徒表彰式典」が開催され、教室からは、1名欠席でしたが、10名が参加し、表彰されました。たくさんの父母兄弟姉妹の方も来ていただき晴れ舞台を見ていただきました。おめでとうございます。フラッシュ暗算から始まり、日本珠算連盟表彰、川崎珠算協会表彰、四種表彰、模範演技、抽選会、そして最後に写真撮影という1年に一回の1年間の総まとめの大きなイベントです。(日本珠算連盟表彰は教室で1人のみ、協会表彰は該当者がいれば人数制限なし、四種取得者もその1年間での取得者で人数制限なし)

  

この表彰式には、教室からの選定・推薦基準は、日商の珠算検定3級以上の合格者で、直前の年間(1月~12月)で「珠算、暗算、読上算、読上暗算、フラッシュ暗算の5種目の3級以上」に1年間に1つの級以上の合格が基本で、競技会への参加実績や成績、日常の参加姿勢などを総合的に評価しての選考と、その年に四種(珠算・暗算・読上算・読上暗算)の3級以上の合格取得者が自力で参加できます。毎年、教室からは10~15名が参加しています。教室内での上級者でもあり、かつ模範となる生徒です。今年も、昨年中に四種目取得に届いた、四種2級以上取得者が2名(中2、小6)、四種3級以上取得者が4名(小3、小4、小5、中1)、四種表彰者として参加できました。なお教室では、今年の先月2月検定ですでに四種3級以上取得者に6人(昨年の10月あるいは12月検定までに合格が間に合わなかっただけです)が来年のこの式典への参加資格を取得していますので、今年以上に参加者が増えるかもですね。まだまだ、参加資格に挑戦できる人はたくさんいますので是非とも頑張ってもらえたらと思います。