何かをイメージするときに・・・

脳科学の進歩はとても速いですね。その一つの発展が、将棋チェスに続いて、囲碁の世界でコンピュータ囲碁が4勝1敗で人間のプロを負かしたという話題が最近ありました。中でも「大局観」といってよいその状態(囲碁の盤面)を見たときに、「どうしたらよいかをイメージすること」が画像データの利用からコンピュータにもできるようになるということは凄いことですね(ディープラーニング(深層学習)。 学校でテスト問題を見たときに、どうやってこの問題を解くかをイメージすることと繋がりますが、ここまでくるとますます人間の力がコンピュータに及ばなくなるということかもです。

今、人間は楽をすることを考えたりして、自分でできること(保有能力)を減らしてしまってきています。「ある状況に置かれたときに自分だけで解決できる力が衰退している」ということかもですね。以前にも伝えた知人の電話番号を記憶しなくなったり、簡単な計算も暗算でできない(紙があったり、電卓があればできますが)などは人間の退化?の一つでしょうね。このことは、この部分を鍛えれば優位に立てるということかもですが・・・

ところで、人間が頭の中で何かを考え(イメージする)たり発想するのは過去に記憶(記録かも)している何かがあったり、頭の中にノウハウやツール(そういう意味では、「そろばん脳(あたまの中のそろばんのイメージ)」というのもその一つかもと思っています)がある場合といわれています。 「広い意味での記憶されている経験というデータ」といってよいかもです。そういう土台となるものがない状態では何もできない可能性が高いということです。別の言い方では、「参照枠」とも言うそうですが、この一人一人違う脳にある知識のデータや知恵、経験などをどうやって広げていくか、あるいは増やしていくかはとても大事なことと思いますが、基本は何事もやったことのないことは興味とは関係なくやってみるということと、ある程度まではマスターしておくでしょうね。

計算力について

他の学問や技術でも計算力という言葉を使う場合もありますが、一般的な計算力は、算数や数学において、四則演算や指数、対数の計算、微分積分等の計算を「正確にあるいは速く正確に行えるか否かを表す学力の指標」としてのものですが、この「正確に」がとても大事な内容です。

計算機(電卓やコンピュータ)を使うようになり、計算は正しい数式を入れれば「速く正確に」なりましたが、その入力は人間がするものです。人間が入れる数字、あるいは加減乗除などのボタンを間違えれば、正しくない答えになる(正確でない)ということが見落とされがちになっています。(入れた数字や加減乗除などが間違っていなければ、計算機は正しい答えを素早くだします。) つまり、その結果の数字を見たときに、その入力者の人間の数感覚次第では、残念ながら答えがあっているかどうかについてはわからないままですね。具体的には0が多かったり少なかったりする桁間違いなどがありますね。

そろばんでもすべての方法でこの感覚を磨くことは難しいのですが、少なくも桁の把握や概数の把握などは訓練されることで習得されてきます。暗算力を鍛えると筆算の計算間違いも見抜けるようになってきます なぜ、そろばんを習うのかの一つの理由にこの感覚を高めるということがあります。数字に対する抵抗をなくす、計算の答えについて間違っていないことについての感度を上げる、これは電卓、携帯に頼ってしまっている現代においてとても重要なことと思いますがいかがでしょうか?

優良生徒表彰式 27年度(3/6)

昨日3月6日()、中原市民館で川崎珠算協会主催の「平成27年度 優良生徒表彰式典」が盛大に行われました。今年も教室からは、昨年同様に10名の生徒が表彰されました。おめでとうございます。 日本珠算連盟の本部表彰は1名各教室1名のみ選定で全体でも20名のみ)、川崎珠算協会の協会表彰7名(協会表彰は2年連続はない形を教室ではとっています)、そして各自の1年間の技術向上の証明となる四種三段位以上取得1名、四種3級以上取得が5名(4名は協会表彰と重複)です。また、今年初めての受賞者が7名です。

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四種段位以上の表彰者

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本部表彰

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協会表彰

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会場の雰囲気です。

来年にこの表彰式の舞台に立てそうな人もたくさん教室では育っています。しっかり努力し、このような表彰を受けられるように頑張りましょう。また、このイベントでそろばん学習が最後になる6年生もいます。最後の思い出としてもよいものとなったと思います。

習いごとでの技量向上のコツ?

我流にこだわりなかなか技量の向上が進まないことがあります。野球でストライクが入らない(コントロール)、かけっこがなかなか速くならない(走り方)、サッカーやバスケのシュートが決まらない(蹴り方、投げ方)などでもよくありますね。 その場合の基本的な考え方は、「まずは教わったやり方をできるようになるまでやってみる。自己流・我流はそれとの比較で選択する。」ですね。必ずしも我流が悪くないことは野球のイチローさんの例がありますが、それはあくまでまれ(例外)なことと考えた方がよいと思います。

ところで、珠算や算数の計算方法にもいろいろなやり方があります。答えがあっていることだけならばどのようなやり方でもよいように思われますが、必ずしもそうではないですね。次のレベルや級に進む、あるいは応用問題にも対抗できるためには、「上に進むための近道、あるいは技術が上達しやすい方法というのを我流に拘らずやってみることがとても大事なこと」です。 よくある例ですが、指導されたやり方を途中で自己流に変えて仮に合格してくるとそれでできてしまうような感覚を持ってしまいますが、いざ停滞した時に問題が顕在化します。1人で我流を向上させ、レベルアップできる場合は別ですが、なかなか合格点がとれないなどの状態になって停滞してしまっている人はここが分岐点ですね。

段階で言えることは、「教えられた方法ができない」という言い訳になっている「やらない、やろうとしない」ということが成長の妨げになります。特に、その段階での「すぐにできない」と「できない」と言いやめてしまうのはとても残念な行動です。 我流でもいずれは上達するかもしれませんが(タイムリミットがきてできなくなることが多々あります)、少なくとも上達しやすいやり方(向上の近道)を素直に挑戦している人にはどんどん抜かれてしまう可能性が高いですね。とてつもなく難しいことをするならば別ですが、そうではないのであればどのような習いごとでも「まず、教わったことを素直に挑戦してみること」、是非ともそういう行動パターンを選択してもらいたいですね。

2月試験場検定結果から

今週に2月の試験場検定の結果を発表しました。今回も段位、1級、2級、3級で、段位は準三段認定、1~3級は受験者の半数以上の合格者となりました。よく頑張りました。

今回は、普段はできていたのに本番に弱いのか、あと一歩届かずの人、種目別の弱点などを克服できず届かなかった人、そうかといえば、一旦スピードが落ちていたところを完全に元に戻して1級合格の人、普段の出来不出来が激しかった人がギリギリ飛び込んでの合格の人、練習ではなかなか合格点に届かなったにも関わらず、本番ではとてもよい成績に届いた最後の追い上げで2級合格の人などさまざまでした。どちらにしても、本番の試験はやはり甘くはないですね。

また、3年生から習いはじめた現4年生で今回の珠算2級合格で五種(珠算・暗算・読上算・読上暗算・フラッシュ暗算)2級以上合格に到達した人、珠算3級合格で四種(珠算・暗算・読上算・読上暗算)3級以上合格に到達した人もいます。週2回の練習で、よくここまで到達しました。素晴らしいですね。

努力の結果が残せた人はおめでとうございます。残念だった人は次に何を克服すれば結果を残せるか次の6月にリベンジできるようにしっかりと頑張りましょう。

2月検定結果と満点チャレンジ

昨日17日(水)に2月の教場検定の結果発表を教室に張り出しました。今回は、4種目の合格者が3年生に1人、3種目合格者が1年生に1人でました。今の実力での挑戦級ですのでよく頑張りました。試験場検定の結果は来週24日ですが、前日までの練習状況からすると良い結果となればと思っています。とはいえ、珠算3級以上ですので簡単ではないでしょうね。

教場検定の珠算4級・5級は、特に頑張っていた1年生~3年生は無事全員、合格しました。4級合格の1年生と3年生2人は次の6月に日商3級の受験ができると良いですね。珠算の他の級もほぼ合格し、今回はとてもよい結果です。暗算種目、読上算、読上暗算は、級によって合格にバラつきがありますが、昨年後半に入った人も珠算以外の種目にも合格がではじめ短期でいろいろな種目に挑戦するなどとてもよい傾向です。ただ、読上げ種目に目立つ課題に関しては、これまでとは違った手法を導入し、レベルアップを図ることにします。

また、15日(月)より「満点チャレンジ第一回」に珠算6級以上の練習者は挑戦です。珠算と暗算で各自別の基準の問題が全部時間内にできることとともに、正答率100%を目指してもらっています。昨日現在では暗算で2人と、なかなか100%達成者はでませんが、「間違わないということへの挑戦・こだわり」はいずれ成果に現れると思っています。

たしざん・ひきざんの数感覚

「 9+3の けいさんの しかたをかんがえましょう。 」(たしざん:しょうがく さんすう1)、 「 12-9の けいさんの しかたをかんがえましょう。 (ひきざん:しょうがく さんすう1)

上記は、小学校1年生の算数の教科書の「たしざん」、「ひきざん」の単元にある例題です。0の合成、10の分解の内容で、数感覚の一つのテーマでもあります。そろそろ地元の小学校では習い終わったぐらいですね。

9に3の中の1を足して10にするか、3に7を足して10にするか、10から9を引いてあまり(おつり)を考えるなど数の概念を学ぶ初歩のテーマの一つです。 繰り上がり、繰り下がりといった方がわかり易いかもしれません。大人では当たり前で簡単なようですが、1年生には難しいテーマとなっているようです。

ところが、そろばんでは、そろばん」というツールを使って数式を計算するだけで、この概念は自然に身についていく、基本の概念です。そろばんが「教具」といわれる所以でもあります。この感覚が早期に身につけられているかどうかはとても大事なことでしょうね。

ことわざから学ぶ

昨日の日めくりカレンダーのことわざは「学問に近道なし」でした。ギリシャの王様が数学者にもっと簡単に数学を学べないかを尋ねたことに対して答えた「幾何学に王道なし」が語源のようですが、どのようなものにも基本を学び、練習・鍛錬し、習得し、そして上達するという過程がありますね。なんでも短時間で、楽をして習得した気になってしまうことは禁物です。「メッキがはがれる」、「砂上の楼閣」、「ローマは一日でならず」などのことばやことわざもしっかりと理解しておくべきものですね。

試験で受かった時の知識が今何も覚えていないということがあるように消える学問、あるいは知識」といっていい、覚えていない、使いこなせない知識や技能は、その時の合格した達成感などの気持ちなどは良いものですが、残念ながら使える知識でも技能でもないですね。

将来に残せる知識や技能のためには、基礎の覚えることはしっかりと忘れないように覚える、やり方やテクニックは、基本をマスターするまで繰り返し訓練する、こういうことの積み重ねがとても大事です。 「ことば・漢字を覚えていない」、「算数・数学の公式を覚えていない」、「単位を理解してない」、「ことばに触れる機会(本を読む、新聞・記事・雑誌を読む、インターネット検索をする)を作っていない」などはとても残念な習慣といえますね。

習い事で身につけたいこと

社会人の習い事を選ぶ基準は、今に役立つかどうかですね。先週記事になっていた日本経済新聞社&日経HRさんのアンケート結果では、中小企業診断士、TOEIC/TOEFL、宅建、簿記が上位、満足度では、応用情報技術者、秘書、ビジネス実務などが上位になっていました。必要性の高い見識・知識・技術を身につけて今に活かすことができることが優先順位から大事ということですね。

では、子供の場合にはどうでしょうか? リクルートライフスタイルさんのアンケートでは、「本人がやりたいかどうか」、「健康・体力作り」、「将来に有利」、「学校の授業についていく・備える」などが上位になっているようです。具体的な習い事としては、水泳・体操・サッカー、英語・英会話、ピアノ、書道、そろばんなど。これも一つの選択方法ですね。

また最近は、「空手」の習い事に「礼儀・作法を身につけさせたい」というのがあるように、「華道・書道」の習い事で「落ち着いた子に」という希望から習わせたいと考える人が増えているそうですね。同様に、「そろばん」に計算力とともに「集中力がつくことを期待して」ということもあります。何をやるにしてもその基本の能力が身につくことも重要ということなのかもしれません。「技術とともに、人間力も」ということかもですね。

通信競技大会結果(第18回全神奈川)から

1月のはじめに昨年11月実施の第18回の全神奈川県通信珠算競技大会(通称:スピード)の結果が届き、教室内結果(教室内順位と前回比較得点順位)を含めて先週に発表し、教室に張り出しました。とてもうれしい結果でした。 なんと今回は、前回17回との連続参加者のピッタリ半分(50%)のメンバーが、5月と比べて半年間で100点以上のアップというとてもよい成績でした。連続参加者全員の前回からの得点アップの平均点も105点。スキルが上がっていることがよくわかります。努力を誉めてあげたいですね。半年間でたいへんよく頑張りました。次の5月も是非とも今回のような成績がとれるように頑張りましょう。

また、この大会に参加するには、教室内の参加基準(目安は、珠算の6級練習程度以上で教室内模擬での学年別得点。昨年5月より一部得点は変更)がありますので、一定レベルに到達しなければ参加できない大会ですが、今回はじめての大会参加者が8人。うち2人は、2月からと5月からそろばんをはじめたばかりの1年以内のメンバーですので、こつこつ努力を怠らなければ、学び始めて半年ぐらいから参加でき、大会が半年ごとあるので半年ごとに技量の確認が対外的評価でできますので、スキルアップの目安にもなります。はじめて組は2度目は慣れもありますので、次回どれだけアップできるかが楽しみですね。

しかし、そろばんの競技会などの毎回のこのような結果をみると、とても小・中学生の技能、能力向上には驚かされますね。