数え方や単位の計算

幼稚園の生徒では、数の数え方(人は「にん」、犬は「匹(ひき)」、本は「冊」(さつ)など)がなんでも「個(コ)」になったりします。教室では一覧表を使うことがありますが、小学生では単位の問題で大いに苦労しますね。

例えば、「10cmの紐を5本では何mになりますか?」、「20mのロープを4人で分けました。一人は何cmになりますか?」。前者は、 50m 、後者は、 5cm 答える人が考えられないほどたくさんいます。同様に、「400mのトラックを5周しました。何kmになりますか?」も  2000km  と平気で答えます。これはわり算でも同様です。単位について、全く注意をしないこの感覚は困ったものです。そもそも答えの数字を考えれば最後の問題などは考えられないことがわかるもの、わからないとダメなものですよね。

これは、単純に見えている数字の加減乗除をするだけということで、何を求めているのか、何を聞かれているのか考えず、文章をしっかり読めない(読まない)ことからくるもの、何も考えていないことが見えます。単純計算としてしまうことは注意したいことですね。実際は4年生以上の算数の問題ではありますが、単位についての感覚をしっかりと持つことはとても大事なことで、ものの数え方同様にですね。

10月(試験場)検定結果(H28年速報)

10月の試験場結果が届きました。(川崎珠算協会のホームページで番号は確認できます。)今回は、欠席者もあり受験者数は少なかったですが、日商1級の2名の合格者がでました。一人は、2年ほど受験せず満を持しての受験でしたが、今回は練習時の状況を維持して合格しました。もう一人は、教室では200点前後を行き来し、なかなか合格点に到達できませんでしたが、見事に(2級合格後8ヶ月でもあります)最後の追い上げで合格しました。日商2級の受験者も、前回8月に準2級、そして日商2級は、練習時にはギリギリのラインでしたが、こちらも最後の追い上げで2級も続けての合格となりました。おめでとうございます。また、よく頑張りました。日商3級は残念組が多数でした。今回、合格に届かなったメンバーは次の2月にリベンジです。課題は正確性を上げること(正答率アップ)ですね。頑張りましょう。

11/6追記今回第208回の川崎市の試験場での日商1級合格者は、全体で18名(ホームページ公開の合格者番号から、第207回は計19名)でそのうちの今回は、2名が教室の受験者からということだったようです。なかなか難しい検定ですので、教室としてもとてもよい結果だったといえますね。

10月検定(H28年)の結果から

先週実施の教場検定の合格者名を教室に張り出しました。全体としては、珠算・暗算は約7割合格(珠算の3級以上は来週発表)、読上種目は約5割弱合格。暗算、読上算、読上暗算の今回の上級受験者の合格は難しかったですね。読上種目は、背伸び受験もありましたが、もう少しクリアしてほしかったですね。珠算・暗算の合格点に届かなかった3割メンバーは12月にリベンジです。あと一歩組がこちらは多数いますので。

個別にみると、今回は、四種目(珠算・暗算・読上算・読上暗算)合格者1名、三種目合格2名の計3名全員が受験種目全て合格の3年生、他の読上げ種目でも特に3年生の頑張りが目立つ内容となっています。3~4年生の2種目合格者も多数で確実にステップアップしていますので、今後が楽しみですね。逆に、1つ、あるいは2つに受験種目を絞ったにも関わらずダメだった人もいます。ギリギリで付け焼刃的での挑戦では無理ですね。検定試験はそこまで甘くはありませんね。

また、今回は、今年入学の年長さんの珠算のはじめて受験9級合格)もありました。他にもかけ算九九を学校で習う前に学習して覚えた1年生の暗算4級合格など、一つ一つ必要なことややり方を覚えていくことができれば、年長から2年生の低学年でも十分に検定試験に半年程度で挑戦できますね。確認すると、すでに1年以内メンバーで全体の4割ぐらいが珠算の級を取ることができています。伸びしろが大きなメンバーですので、引き続き頑張ってもらえたらと思っています。

そろばん学習のイメージ

2年以上前に「そろばんは古い?」という表題でのコメントを載せましたが、その後もいろいろなところでたくさんの議論が見られようですね。 「 そろばんを習うとは、黙々と計算問題をそろばんを使ってやる 」こと、これは、そろばんというツールしかイメージできない人や下級の合格までやめてしまった人に多い実感、先入観からが多くあるように思われますが、何事も自分の知っていることからだけでの判断はもったないですね。今は、もっと多様化しており、「暗算力や数感覚」は入試やビジネスの武器にもなると考えます。  「なぜ懸命に勉強して大学に進むのか?」の問いに対して、「理由は?ですが、大学に行けばそこから先に何かがみえると思うから」と言った人がいました。確かに山に登っても、ある高さ以上に登りきらなければ遠くの綺麗な景色は見えませんよね?

そろばんは古い?20140319 コメント

ところで、その際にあげられる「そろばん学習のメリット、デメリットは、「計算力が向上する、記憶力、集中力や忍耐力がつくこと、数感覚が磨かれ算数の導入時に嫌いにならずにすむ」などがメリットととして、「習得するのに時間がかかる、計算方法を考えずに計算を処理するようになる、ツールのそろばんはもう使わない、珠算の段や級をとっても試験では評価されない」からデメリットという人などがいます。どちらのそれぞれもなんとなくわかりますね。

ただ、物事の取り組み方・見方は、「 長期的にみる、多面的にみる、本質的にみる 」方がよいといわれています。 したがって、「一生という期間で考えれば幼少期の数年間は必ずしも長くはなく、習うことができる様々な技能とその広がりから習得できることはとても可能性があり、なにより人間力としての身につく様々な能力ことはとても有益と考えてもよい」と思います。  ただ、時間は有限ですので、目の前の受験や、テスト勉強だけの近視眼的な結果で価値判断をする限りはそれもそれですね。物事には必ず2面性があるものですので、よいと思えばそれを活かすまで使いこなす、ダメと思えば他で学べばよいですね。いかが考えますか?

平日「2+(学年)」、休日「4+(学年)」

表題のこれを見て「 なんのこと? 」と思われますか? 今週の週刊誌(週刊東洋経済)の特集「 高校力 」の中にあった記事からですが、神奈川県の県立高校私立学校ではありません)の県立横浜翠嵐高校の入学時に伝えられる内容だそうです。

内容はというと、「 毎日の家庭での学習の時間 」です。これぐらいの覚悟を持って入学する必要がこの県立の進学校にはあるとのことです。高校1年生でも「 平日3時間、休日5時間 」。大学受験に成功するためですが、都立日比谷高校でも夏期休暇中は400時間の学習(40日の休暇とすれば1日10時間)という内容もありました。その取り組み方の指導も含め、公立も工夫をする時代になっていますね。

やはりこのような一定期間の毎日の積み重ねや、さらに模試が必須で自分のレベルや弱点を知ることや競争することなどは目標達成のためには必要なことですね。先日の全国学力テストの結果に通じるものがあるようにも思います。勉強も技術習得も共通ですね。 ところで、この内容を見て、「 週2回程度の計2~3時間/週(8~12時間/月)のそろばんの学習時間自宅で仮に習い事のない日に30分練習したとしても月12時間程度、合わせても月24時間ぐらい」というのは、微々たるもののように感じてしまいますね。どうでしょうか?

全国学力テストから

先週に今年の学力テストの結果分析が発表されました。北陸と東北の県の学力の高さは毎年ですね。トータルの学習時間も少ないにも関わらずのようですので、素晴らしいですね。一方、学習塾への就学率が高く、勉強時間は見た目は長い、関東や関西がいつも届かないのは、一人一人の学習姿勢や受け身の学習環境と関係がありそうですね 大学受験でも北陸はとても高い学力を示していますので、小さいころからの自主的に学ぶ学習姿勢が身についているところということは確かなことかもです。

また、東北などの学校での取り組みを先生方が訪問、学習し、まねた沖縄県がとうとう平均を上回ったことは学ぶ環境もということですが、秋田県などでの、一人ひとりが「学習ノートなど」を使って、自宅で一定時間自主的に机に座って勉強するスタイルというのはとても大事なことなのでしょうね。学校や学習塾での受け身の学習方法で、家で自分から自主的に学習することの少ない勉強法は残念ながらいつまでたってもその実践する人のグループには届かないのかもですね。宿題だけをこなすというのも自主性はないですから。

自分では考えない、自分では調べない、教えてもらうまで待つ、教わっていないことは考えもしない・・・」などでは、ダメということですね。今は、知ろうとすればなんでも調べられる時代です。「知らないことにぶつかったらどうするか。」 それは、「主体的・自主的に学習する(しようとする)」 ・・・これも早くから身につけるべき習慣なのでしょうね。そろばんでも、自宅でも少しでも時間を作って練習する人の習熟、熟達スピードと理解力はとても早いですね。何事でも同じですね。

努力は大事・・・

「 GRITグリット・・・やり抜く力:ダイヤモンド社) 」に次のことが書かれていました。

・・・・ 「 才能 × 努力=スキル 」 「 スキル × 努力=達成 」 ・・・・

スキル」は、「努力」次第で一定のレベルまでは習得でき、努力の仕方次第で、仮に才能がなくとも一定のレベルまでは習得できる可能性があり、一方で、才能ある人も努力をしなければ「スキル」は習得できないというもの。(どのような人も継続的な努力を怠れば、「スキル」は頭打ちなるということは実感できる内容でもあります。)  さらに、一定のレベルの「スキル」の上にさらに「努力」を重ねることで目的のゴール、成果を出せる「 達成 」のレベルにたどり着くというもの。納得できますね。

ところで、内容によっては、一定のレベルでよいと考えるか、ハイレベルの達成の領域までチャレンジするかについては、使える時間や希望、目的などにもよりますね。今の取り組んでいる様々なことについて、努力の仕方と自分なりのゴールイメージはどうでしょうか?

10になる数 小1算数

「 1と9で10、2と8で10、3と7で10、 ・・・ 8と2で10、9と1で10 」 これは小学1年生の算数でつまづきやすい、10の合成と分解です。しかし、算数の基本中の基本の内容です。そろばんでは初級の最初の方で習う内容です。

そろばんをはじめたばかりの年中さんから2年生ぐらいの新入生の1部の時間の人のほぼ全員が、夏休み後ぐらいから正しい指の練習として、一定時間同じ数だけたす「 1だけ足し算 」からスタートし、「 9だけ足し算 」まで到達しました。最初は多くの幼稚園生などは習っていないので、10になる数がわかっていませんでしたが、この練習で次々と当たり前のように10の合成をマスターしています。 そろばん技術の基本」ですが、これがとてもよいところですね。*上級者も正しい指使いの練習でもう少し高度なことを行っています。

最初は「難しい」と言っていた何人もが半月ちょっとでなんなくこの段階をクリアして次のステップに登っています。「覚える必要のあることを繰り返すことで反射的に身につけている」ということですね。次は、しばらくのちに「 かけ算九九 」にも入ります。最近は高校生でも覚えていない人がいるなど、なかなか覚えられない人が増えているようですが、「 そろばんでは必須  」となります。ここもとても大事な要素であり、10の合成・分解とともにそろばんを習う一つのメリットかもですね。

おつりの計算

「 100円ショップで3個の商品を買いました。いくら払えばよいですか? 」 お子さんに聞いてみたらできますでしょうか? 今、この買い物をいくらのお金をだしてよいのかすぐにはわからないお子さんが多いようですね。 買うものが1個の場合ならば(108円を覚えていて)すぐにできるかもしれませんが、3個となるとどうでしょうか? そしてさらに、「 1000円札を出しておつりをもらいます。いくらのおつりが戻ってきますか? 」 となると「 もはや? 」となる人ばかりのようですね。

買い物の「 消費税を計算するとどうなるかと補数(おつりの計算)の問題 」ですが、この程度の計算が瞬時にできたらよいとは思いませんか?というより、こういう日常はありえますよね。 今は、消費税が8%ですので、具体的には、消費税の『 300円 × 8% 』 この計算ができるかどうかとなりますが、割合の計算は、4年生からです。ですので、お子さんは「小数点や%のかけ算ができることよりも、人によっては1つを買う値段の108円のたしざんから計算するかも」しれません。(1000円を払ってのおつりは引き算から計算。)

やり方はどちらでもよいとは思いますが、日常生活の上では、誰もが学校の算数で習う習わないにかかわらず、早くからこの内容をできた方がよいようにも思いますね。このような計算がすぐにできないということは、残念ながら「 一人で、お金を持って、ちゃんとおつりをもらって帰ってくるような買い物をすることが、小学生の高学年になるまでできない可能性がある 」ということと同じになってしまいますね。ですので、日々の中でもこのような計算はできるようなトレーニングは必要と思いますがいかがでしょうか?数感覚のトレーニングや計算慣れの必要性ということですね。

はじめるタイミング

小中学生や若い世代の成長には目を見張ることがあります。オリンピックを見れば明確ですが、その前提に、どのようなものにも「 それをするタイミング、始めるタイミング 」ありますね。大器晩成の場合もありますが、技能に関してはやはり早く始めたほうが伸びるためにも、レベル向上のためにも優位性があります。スポーツ選手や囲碁・将棋の棋士などは典型ですね。「そろばん」も早く(年長から2年生ぐらい)に始めたほうが「 暗算(あんざん)力 」の伸びには違いが大いにでてきます将来役立つ能力ですのでとても大事ですね

さらに、子供の技能の伸びと大人になってからの「 技能の伸びの違い 」、具体的には、「 習得の速さ 」と「 向上(到達)レベルの違い 」はとても大きな差がでてきます。一つのことに投入できる時間の違いもあるかもしれませんが、それ以上に伸びしろの違いもでてきますね。あっという間に一定のレベルを超える力というのはやはり素晴らしいものがあります。その「 伸びしろの大きさを決める要素を高める 」ためも低年齢のときというのは大事ということですね。そのベストのタイミングに、何をどこまでどのように努力させるか(がんばるか)ですね。

先月に「 あんざんコンクール 」がありました。特に、かけ算九九を覚えたばかりの1~3年生の低学年組が、毎回、問題をやるたびに点数を一気にアップさせていました。参加者は点数だけでなく、もらった賞状に大喜びでした。)その伸びは高学年とは比較できない高さでした。本人的にも「 とても面白く感じている 」ようでもあります。やろうとした人だけが感じることのできる達成感かもしれませんね やはり、何ごとにも旬(今やるタイミング)があるということ 」と「 その時にやるべきことはしっかりやる(やろうとする)ということは大事ということですね。(ただ、どのようなものでも、本気でやろうとしなかった人では差はでません・・・・)